「サンタを軍用レーダーで追跡」(12月24日23時54分)というニュース(以下に再掲)。
前から気になっていた、この時季の定番ニュース。カントみたい(!?)で恐縮だが、ほほえましい、で片付けられそうなこのニュースについて考えてみたい。
これは、サンタの場所を断定したという「うそ」を子供たちに伝えるものなのだろうか。それとも、不明な物体を捉えた「サンタかもしれない」という仮説を公開するものなのだろうか? 原文を見ていないので断定できないが、NHKの記事を見ると前者に見える。前者だとしたら、問題ではないだろうか。子供に「うそ」でかためた夢を押し付けていることにならないか。
ここまで書いて思い立ったが、僕も、子供が小さいときには「サンタが枕元にプレゼントを置いた」という「うそ」でかためた夢を子供にあたえていたものだ。とても後ろめたく、正直言って、いやだった。だから、これは嘘ではない。「サンタ」とは「サンタのような心を持った親」の隠喩だ、というロジックで納得していた。
「サンタは本当にいるの?」
「うん。サンタ(のような心を持った親)は本当にいるんだよ」
括弧内は心の声。しかし子供も成長するものだ。小学校高学年になると、
「サンタって本当はお父さんなんじゃないの?」
と聞く。さっきの隠喩の論理が通用しない。これまでのロジックでいくと、
「サンタ(のような心を持った親)はお父さんである」
になってしまうので困ったが、政治家がよくやるように、問いに答えず、自信にあふれた口調でこういったものだ。
「サンタ(のような優しい心を持った親)は本当にいるんだよ。大人になればわかるよ。お父さんを信じて。」
ああ、あれは、隠喩だったのか。嘘だったのか。子供たちとの切ない思い出。
NHKニュース「サンタを軍用レーダーで追跡」(12月24日23時54分)
世界中の子どもたちにプレゼントを配るため、空を飛んでいるはずのサンタクロースの姿を追いかけようと、ことしも、アメリカ軍とカナダ軍の司令部による、恒例の「サンタのレーダー追跡」が始まりました。
サンタクロースを最新鋭の軍事技術で追跡しているのは、アメリカ軍とカナダ軍が合同でつくるNORAD=北米航空宇宙防衛司令部です。NORADは、ふだん、宇宙空間の監視やミサイルの警戒を任務としていますが、現地時間24日のクリスマスイブから翌日のクリスマスにかけては、プレゼントを配るために空を飛んでいるはずのサンタを、レーダーや人工衛星を駆使して24時間態勢で追跡します。
追跡結果は、NORADの特設のホームページに掲載され、それによりますと、サンタは日本時間の24日午後8時ごろ、北極上空を出発し、太平洋を縦断してニュージーランドやパプアニューギニアを回ったあと、再び北半球に上り、午後9時半ごろには日本の北海道上空に到着したようです。24日夜の日本は強い寒気の影響で、厳しい冷え込みでしたが、サンタは、順調に空飛ぶそりで移動したようです。
このサービスは、57年前、サンタと話をしようと誤って司令部に電話をかけてきた子どもに、司令官がサンタの現在地を教えてあげたことがきっかけで始まり、今ではNORAD恒例のクリスマスの「特殊任務」として世界的に知られています。
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