『
幸せの日本論 日本人という謎を解く (角川新書)
』お勧めフレーズ集
『幸せの日本論』(2015年4月10日発売)の文章の一部を順次ご紹介しています。全7回シリーズの5回目です。アメーバのような、きょろきょろした日本。きょろきょろというのは内田樹さんの『
日本辺境論 (新潮新書)
』からの引用です。
愉快ですね。日本列島が巨大なひとつのアメーバのようです。何を考えているのか得体が知れない。たくさんの目がきょろきょろして世界を見ている。決して一億人全員の目が世界の最新を探しているわけではなく、鋭く素早いわけではない。むしろ、世界の変化を機敏に見定めるという点では出遅れている。でも、きょろきょろと見ている。人種的多様性は小さいから、単一民族に見える。しかし、何も考えていない人から、個人主義的な人、集団主義的な人、神道的な人、仏教的な人、リーダー、学者、右向きの人、左向きの人、いろいろいる。意外と多様である。困っている人も、幸せな人もいるが、かなりの高度な秩序は保たれている。決して馬鹿ではない。サモアの酋長の気持ちも、アメリカ人の気持ちもわかる、国民。しかし、世界に日本のすごさを発信するという感じでもない。これまでも日本的で、これからも日本的であるだろう、日本。(第9章「日本はどれくらい特殊なのか」より)
下の図は、おまけ。政治哲学の系譜。
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- 2015-04-12
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