何かを成し遂げるために最も重要なことは?
やってみることだと思う。経験が人を成長させる。
人間は適応能力の高い生物である。過酷な環境や境遇にもコーピング(適応)できる。過酷な環境だけではない。自分の能力を活かすべき場所にも、自分の能力をより活かす方向に適応できる。経験すると学習し適応するように、人間の脳と身体はできている。
たとえば、経営者の子は経営者に、教育者の子は教育者に、サラリーマンの子はサラリーマンになる傾向がある(と思う)のは、人々が子供の頃から親を見て疑似体験しているからではないか。
たとえば、最近は女性の方が男性よりも色々な面で優秀だという研究成果をよく見るが、昔の世代に優れた女性経営者などが少ないのは古い社会体制のために女性が十分に経験し成長する機会を得ていなかったためなのではないか。
変化が激しく過去の常識が通用しないような社会では、過去の事例を学ぶことよりもとにかくやってみることが大切だといわれる。おなじみ、リーンスタートアップ、デザイン思考、アジャイル開発、などなど。つまり、現代とは、ますます経験の重要さが増している社会なのではないか。
僕はSDM研究科委員長になってから4年目になる。学部長みたいなもの(学部長の大学院版)だが、そもそもそういう組織人的な仕事をしたくないから企業から大学に移ったのに、何のご縁かやるはめに。しかし、これもやっていると板についてくる。大組織の一部の組織とはいえ、組織の運営を経験できたことは自分の成長につながったと今では巡り会いに感謝している。しかもトップをしているとトップと会える。2008年までの理工学部時代には経営者と知り合う機会は少なかったが、今やたくさんのすばらしい経営者に英知を教えて頂いている。するとさらに経験は多様化し更なる新たな成長につながる。ありがたいことです。
というわけで、何かを成し遂げるためには(あるいは、成し遂げるのではなくてもいい。あらゆることをするためには)、知識、感性、情熱、ビジョン、先導力、経営力、人脈、コミュニケーション力など、必要なことは多々あるが、なんといっても一番大切なのは経験。経験するうちに、知識、感性、情熱、ビジョン、先導力、経営力、人脈、コミュニケーション力は、ついてくるのだと思う。
という経験知の話でした。だから、「知識偏重教育からPBL (Project Based Learning)へ」という教育の話にもつながるわけです。幸せの4つの因子のひとつが「やってみよう」因子(自己実現と成長の因子)であることにもつながります。
しかも、年齢も関係ない。「もう少し若かったらやっていたんだけど」と言う人がいますが、いやいや、年齢に関係なくやればいい。僕は40代後半のときに幸福学やイノベーション教育を始めましたが、おかげさまで今や最先端。全く遅すぎなかった。50代になった今も新しいことにチャレンジしています。もちろん、60代、70代も同じように生きていきたいです。
「行動あるのみ。」昔からいわれていることですけどねw 真理だから、言われ続けているんだと思います。尊敬する、小学校6年生のときの担任の先生の言葉も「なせばなる、なさねばならぬ、何事も」でした。
だから、みなさん、やってみましょう。どんなに小さなステップでもいい。やってみましょう。みんなで。少しずつ。やってみれば、世界は変わります!
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