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未来の生き方・暮らし方のデザイン(福澤諭吉記念文明塾)

理工学部の佐藤春樹先生、松岡由幸先生、今井倫太先生とともに、福澤諭吉記念文明塾での講演とワークショップ。塾内外から選抜されたメンバー(学生〜社会人)との対話は刺激的だった。

「未来を読むにはどうすればいいですか?」松岡由幸先生の講演「タイムアクシス・デザインの時代」への受講者からの質問。松岡さんの答えは「未来は読まないようにしている。こうしたい、と思うことをやる。」なるほど、その通りだ。読むという客観的思考ではなく、自分を世界の中において、五感を駆使してあらゆる思考を駆使した結果として、やりたい、やるべき、と思うべきことをするという主観的思考が未来を創る実践者としての道だ。

僕は幸福の4因子の話をした。講演の後で3グループに分かれてグループワーク。僕が入ったのは、どうすれば幸せになれるかを考えるグループ。7名のメンバーに、今後、4つの因子のどれに注力するかと聞いたら、「自己実現と成長」4名、「つながりと感謝」1名、「楽観性」2名、「人の目を気にしない」0名。それぞれに理由があってわかれたのが興味深かった。それぞれの気づきが成長につながっているといいな、と思う。

いつも感じるのは「幸せは人それぞれに違っていて多様」という意見が多いこと。僕の考えは以下の通り。人々は、幸せは人それぞれで多様だと思いがちだが、大きく分けるとある傾向を持つ。それがたとえば4つの因子。それを理解すれば、幸せのメカニズムはどのようになっていて、自分はいまどこにいて、どこを強めれば良いかを明確化できる。「幸せは多様」で思考停止せず、皆で相互理解しながらディスカッションできるし定量評価もできる。よって、幸せになるための道筋が見える。そう説明した後なのに、やっぱり「幸せは人それぞれ」という意見が多いのは、考えさせられる。説明不足か、本質的な齟齬か。

いすれにせよ、幸せになれる方法を明確化し、教育法やワークショップ法にまとめて実践すれば、みんなが幸せな社会になるための第一歩になるかな。

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プロフィール

Takashi Maeno

Author:Takashi Maeno
慶應義塾大学大学院システムデザイン・マネジメント研究科(慶應SDM)ヒューマンシステムデザイン研究室教授
慶應義塾大学ウェルビーイングリサーチセンター長兼務
前野隆司

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