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オーラの科学

今日、人の背後にいろいろな色のオーラが見えるという方の話を聞いた。私は心霊現象を信じないので、脳神経の現象としての解釈について考えてみたい。

その方によると、左右の耳から異なる周波数の音を聞くことを10年近く繰り返しているうちに、人の背後にオーラのような膜のようなものが見えるようになったという。今日はその場にちょうど5人の人がいたのだが、私の背後には白、他の3人には、それぞれ、青、黄、赤の膜のようなものが見えるという。色は、その人の状態により変わるらしい。嘘をついているとは思えないので、そのように見えるような特殊な脳の構造をしているということか。
以前、『共感覚者の驚くべき日常』という本を読んだことがある。音楽を聴くと色が見えたり、においの色が見えるなど、五感のいずれかの感覚が他の感覚にも影響するような脳の構造をしている方は一定数おられ、彼らを共感覚者という。何らかの理由により、五感を司る脳の部分の間になんらかの相互作用が生じ、一般の人とは違う感覚体験をしていると解釈されている。

人物の後ろにオーラか膜のようなものが見えるという現象も、人を見たときの何らかの印象が、脳内で変換されて、オーラか膜のようなものとして視覚に重畳されるものと考えれば説明はできる。そのような人は彼以外にもいるらしく、ネットで調べると、オーラが見える人の話を見つけることができる。彼は、同じような感覚を持つ人の集まりに出たことがあるそうで、彼らから見ると、同じ色が見えるそうだ。つまり、この人は白、この人は赤というように。

「写真でも見えるのか」と聞くと、それは経験がないという。試しにスマホの写真を見せてみると、案の定、見えるという。「写真でも見えるんですね。自分でも知らなかった。」とのこと。あるカップルの後ろには、オレンジ色のつながったオーラのようなものが見えるという。私の家族の写真の背後にも、それぞれ色が見えるといわれていた。

ふつうの人間も、実際の世界をそのまま見ているのではないことが知られている。たとえば、視神経の側抑制(隣の神経細胞の発火を抑制する働き)により、人の目は物体や人のエッジを強調するように働くことが知られている。私たちが見ている世界は、実際以上にエッジが強調され、境目がみやすいようになっているのである。人物の背後にオーラか膜のようなものが見えるということは、たとえば側抑制と何か別の機能の相互作用により、エッジの近くに別の色が見えることと考えれば、ありそうな話ではある。

ヘルマンの格子だって、ないはずの黒い四角の角(白い線の交わるところ)が黒く見える。視覚の錯覚である。つまり、ふつうの人だって、ないはずのものが見える。よって、ある種の人は人間の背後に何かが見えたって、驚くには値しない。

彼によると、オーラのような膜のようなものは、その人の性格や状態を表すようだ。つまり、人格や状態に関する情報が何らかの形で変換されて色として見えると推測される。共感覚ではなく、感覚知覚とは異なるある種の認知が色の知覚と関係しているということであり、共認知とでもいうような現象なのではないか。すでにこれについての研究は行われているのだろうか。興味深い。しかし、当然、あってもいい現象だとは思う。

ヘルマンの格子small
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