博士の末に仕事ない、という朝日新聞の記事。ポスドクは安定就労ではないという記述には違和感を覚える。もちろん有期雇用だが、学者へのふつうのステップ。
こんな記事のせいで博士号を取得しようと思う方が減ったら残念だなあと思う。ただし、アメリカの博士課程学生は、ベンチャーを起こすか教授になるか研究機関で働くかという生き生きした多様な目標を持つバランスのいい人材が多いのに対し、今の日本の博士課程学生の中には、社会には適合できなさそうだからオタク的に研究の道を目指したい、みたいな人も少なくないように思うので、日本の博士課程のあり方自体も考え直す必要があるとは思うが。
博士号取得を目指す方に言いたい。
記事にあるように、教員になれる可能性は少ない。しかし、これは、需要と供給の関係ですからね。サッカークラブに入る人は多いが、「プロへの就職、難しく」という記事にはならないのと同じです。ユニークで面白い世界最先端研究をしていて、教えることに情熱と興味がある方なら、教員になるのは簡単ですよ! どの大学だってそんな方を渇望しています。ユニークで面白い世界最高レベルのプレーができて、サッカーに情熱と興味がある方なら、プロサッカー選手になれるのと同じです。
しかも、博士号取得後に学者になるだけが道ではない。起業してもいいし、企業に行ってもいい。ものごとの基本を解明し創造する力を活かして、様々な場で活躍すればいい。可能性は無限です。志のある方に、多いに博士課程進学を目指してほしいと思います。
私の以前のブログ(
慶應SDMで博士号を取得するとはどういうことか、2013年4月16日)にも同様のことを詳しく書きましたので参照してください。
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