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橋下氏の釈明に世界平和を憂う

今日、橋下氏が自分の発言について釈明していた。しかし、全く納得できない。というか、怒りを覚える。だから、私の考えを表明したい。職業人としては政治的発言を控えることにしているが、私人としての考えを。

「戦時下では従軍慰安婦が必要だった」のであって「私がそれを容認している」のではない、という橋下氏の釈明は全く不十分だと憤りを覚える。私だったら以下のように言う。

「歴史上の様々な証拠から鑑みるに、戦前の日本指導者は誠に残念ながら女性蔑視的な価値観を持っていたと判断せざるを得ないと私は考える。ただし、それは日本の指導者に限られるものではなく、当時は残念ながら多くの国で見られた価値観である。これは現代の一般的価値観とも、もちろん、現代に生きる私の価値観とも、異なるものである。だが、現在の社会から見て間違っていると判断せざるを得ない当時の価値観は、敗戦国である日本の指導者だけが持っていたものではないことを、私たち地球人は直視しなければならないのではないか。一般に、敗戦国は間違っていて戦勝国は正しく振る舞ったという歴史認識が形成されるのが歴史の傾向であるが、戦後70年を迎えようとしている今、敗戦国だけが間違っていたというステレオタイプの価値観は見直されるべきではないか。女性蔑視や弱者差別を世界から根絶するために、日本も含めすべての国や為政者の女性蔑視や弱者差別の歴史を俯瞰的に捉え、検証すべきではないか。」

橋下氏がもしも私と同じように思っているのだったら「戦時下では従軍慰安婦が必要だった」という軽はずみで誤解を招く説明不足の表現はしなかったはずである。あのような表現をしたこと自体、軍国主義日本ないしは女性蔑視を容認する価値観を持っている人なのではないかと疑いたくなる。もっというと、これは、憲法改正に対する現政権の主張にもかいま見える短絡的な保守主義であるように私には思えるが、それはここでは置いておこう。

日本は1500年にわたり、長く、倭の国、和の国、調和の国、平和の国であることが基本理念だったのだと私は捉えている。残念ながらそうでない価値観で歴史が動いたこともあったが、日本国民の根底に流れる最も本質的な基本理念は、和なのではないか。日本は、まさにこのような価値観によってこそ、世界に貢献すべき奇異な国なのだとさえ思う。なのに、明治維新から敗戦までの軍国主義時代の極端な拡大主義時代だけが取り上げられて、今も隣国で「日本は邪悪な国」と教育されている事態は、個人的感情としては、残念でしかたがない。もちろん、忘れるべからざる不幸な近代史があったこと、そしてそれへの怒りは容易には収まらないことも、よく理解できる。日本国民として、心より申し訳ないと思う。しかし、当事者でない私たちには、どうしようもないという無力感と葛藤もある。攻められたら感情的に逆噴射したくなる気持ちが浮かび上がる日本人がいるのも、わからないでもない。

しかし、正しく歴史をと未来を俯瞰するなら、今は、怒りに対して怒りで対応すべき時ではないのではないか。ドイツとフランスには長い戦いの歴史があるが、今はヨーロッパ共同体をともに運営するパートナーである。日本と隣国も、それを目指すべきではないか。戦略的互恵関係などという相互利己的で小手先の立場ではなく、さらに俯瞰的な理念のレベルから、真にアジアが手を取り合って、経済的にも政治的にも軍事的にも、もちろん理念的にも、信頼しあう平和なアジア共同体を目指すべきではないか。もしもそれを構築することができれば、どんなに安定して平和で幸せな世界が実現できることか。これから100年、1000年を考えたら、そう考えるしかないではないか。もちろん、その先にある究極の平和未来は、世界共同体である。

今、隣国との間に最も必要なことは、わかりあうことではないか。領土問題は、「私たちの世代は残念ながらどちらも十分に賢くない」ことを合意しあって、将来の賢い世代にゆだねるべきではいか。かつて、賢明な鄧小平氏が提案したように。

隣国との友好関係を築けた未来を、創造的に想像しようではないか。紛争地帯は、共同で統治される経済特区になるかもしれない。どちらの国でもない中立地帯になるかもしれない。尖閣諸島の周りに巨大で美しい人工島を創り、国境を越え経済的にも栄えた平和の象徴にできるかもしれない。みんなの発展と友好の象徴になるかもしれない。もっと友愛的に想像しようではないか。アジアと世界の繁栄のための、ベストな理想を描こうではないか。それが、人類のために、いま、必要ではないか。

そんな世界を目指すのが、現代人の目指すべき方向ではないか。橋下氏や現政権の目指す方向は、残念ながら、大きな視点で世界平和を目指す方向から見ると、時代への逆行ではないか。みなさん、そう思いませんか?

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