システムズエンジニアリングの国際評議会 INCOSE(International Council on Systems Engineering)によると、システムズエンジニアリングとは「システムを成功裏に実現させるための、複数のディシプリン(分野)にまたがるアプローチおよび手段」とある。英語でいうと、
An interdisciplinary approach and means to enable the realization of successful systems.
システムズエンジニアリングを広くとらえるか狭くとらえるかによって見解は異なってくる。システムのところで述べたように、システムは何らかの目的に従って実現される対象であると考え、システムズエンジニアリングはその目的を達成するための学問であると考える、狭義のシステムズエンジニアリング(TSE, Traditional Systems Engineering)の定義に従うなら、銀河系や自然発生的な社会システムである”町”のような一義的な目的を持たないシステムは対象外ということになってしまう。 しかし、前にシステムのところで述べたように、広義のシステムズエンジニアリングでは、TSEとは異なり、システムオブシステムズのような問題も扱う。システムオブシステムズの最初のシステムは明確な目的を持たないシステム、後の方のシステムは明確な目的を持つシステムである。つまり、明確な目的を持つシステムの集合体であって、全体としては明確な単一の目的を持たない、インターネットや社会のようなシステムも、広義のシステムズエンジニアリングは扱う。そう捉えると、広義のシステムズエンジニアリングはSDM学と重なり合う。
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