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東大にもSDMがスタート

東京大学工学部システム創成学科SDM(システムデザイン&マネジメント)コースができたそうだ。
システム創成学科はもともと精密機械工学科・船舶工学科・システム量子工学科・地球システム工学科の4学科を統合して2000年に発足(その後、旧精密機械工学科が2006年に精密工学科として分離独立)したもので、もともと以下の3つのコースから成っていた。

  環境・エネルギーシステム(E&E)コース(システム創成Aコース)
  シミュレーション・数理社会デザイン(SIM)コース(システム創成Bコース)
  知能社会システム(PSI)コース(システム創成Cコース)

このうちBコースが2013年に名称を変更し、SDMになったようだ。慶應SDMとしてはSDMという名称が広まるのはいいことだと思うが、HPを見た限り我々とはコンセプトやスコープが異なるようにも見える。学科やコースの改変により新しいものを作ろうとしているため古いものとの葛藤があるのかもしれない。

ちなみに、世界的に見るとSDMはどこにあるのか?

私の知る限り、最も古いのは、MITの工学系大学院(Engineering Systems Division)の中に、ビジネススクールとの連携のもと設立された社会人のための修士課程プログラム(System Design and Management Program, the MIT Master's Program in Engineering and Management)。エンジニアのための、システム工学、マネジメント、社会科学の教育組織として設立された。エンジニアのための大学院なので、慶應SDMよりもスコープがやや狭い。慶應SDMはこことは連携しており、留学生の交換等を行っている。ちなみにここのHPは慶應SDMのHPを参考に作ったそうなので構造が少し似ている。

また、シンガポール国立大学(NUS)の Faculty of Engineering の Division of Engineering and Technology Management にもSDM Programmeがある。慶應SDMはこちらとも連携していて、NUSのProf. Rashmi Jainには慶應SDMの授業の一部を担当していただいている。

シンガポール技術デザイン大学(SUTD)の MIT-SUTD Dual Masters' Programmeの中にも System Design and Management Program がある。こちらはMITのSDMとダブルディグリーが取得できるプログラムのようだ。

以上、私の知る限り、世界には4つの大学院プログラムSDMが存在していた訳だが、このたび学部のコースとはいえ東大にもSDMができたわけで、世界で5つ目と言えるだろう。
ただし、MIT、NUS、SUTDとも大学院のプログラムであり、東大SDMは学部のコースなので、SDM研究科SDM専攻(Graduate School of SDM)は慶應だけ。

MITのある先生は、以下のようにおっしゃっていた。

「1981年に、MITは、世界に先駆けてMOT(Management of Technology、技術経営の大学院)を始めたが、スコープが狭いので廃止し、ESD(Engineering Systems Division)とSloan(ビジネススクール)が連携してSDMを開始した。創始者のMITがMOTをやめたのに、皮肉なことに、その後世界中にMOTが林立してしまった。SDMが増えていくべきであるのに。」

同感である。そういう意味でも、東大にSDMができたことは喜ばしい。今後さらに広がっていくだろう。
学生集めに腐心しているといわれる世界中のMOTは、そのコンセプトをSDMに拡張すればいいのではないか!?
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