第5回環境共生・安全システムデザインシンポジウム「脳と心と幸福を考える」を慶應義塾大学日吉キャンパス協生館藤原洋記念ホールにて開催。慶應義塾大学グローバルCOEプログラム「環境共生・安全システムデザインの先導拠点」主催、慶應義塾大学大学院システムデザイン・マネジメント研究科共催。満員御礼。

茂木健一郎さん(ソニーコンピュータサイエンス研究所上級研究員)がブータン前国王のGNH (Gross National Happiness)について説明しているところ。

池上高志さん(東京大学大学院情報学環教授)が脳の Default Mode Network について説明しているところ。
僕は幸せの因子分析結果について話した。4つの因子は、「自己実現と成長」「つながりと感謝」「楽観性」「人の目を気にしない傾向」。

最後に3人でパネルディスカッション。科学は世の中のニーズなど考えずに純粋に現象解明を目指すべきか、科学技術の成果を社会のニーズも考慮して社会還元すべきか、という普遍的問題の議論に。
文科省の支援により5年間行ってきたグローバルCOEプログラム「環境共生・安全システムデザインの先導拠点」は、環境共生、安心・安全などの社会的価値を考慮して科学技術研究を行うべき、という理念に基づく博士課程学生の教育・研究拠点づくりであり、「人々の幸福」は「環境共生」「安心・安全」「健康・福祉」などの価値の上位概念だと僕は思うが、それをやるという姿勢自体の是非が問われる場になったという意味では、本シンポジウムは本拠点の最後のシンポジウムにふさわしかったと実感。我々のグローバルCOEプログラムは理工学研究科とSDM研究科がその母体だが、そこでの議論をさらに先鋭化したかのような議論だった。インターディシプリナリ(学問分野相互理解型の、interdisciplinary)な議論の困難さと必要さを再認識した。言い換えれば、従来型学問のカウンターパートとしての慶應SDMの必要性と、慶應SDMについての社会への説明責任を、改めて実感。がんばるぞ!
二人の本。
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